Column
コラム
【連載】流れ者として生きる④
2023/04/28
島ぐらし
前回までのあらすじ
新島生まれ、東京諸島北部育ち、ノリで大学進学した後にプロ太鼓奏者をめざして西へ東へフローしてきたFlowlifeスタッフ・オザワ。演奏活動&インストラクターをしながら最後は浅草へ流れ着き、民謡居酒屋で演奏してチップをもらう日々。そんな順調満帆(どこが)な私がふるさと新島へUターンすることになったのは、父の難病が発覚したからでした。急いで島に戻って介護を始めたものの、東京でのスキルが生かせない島でどうやって生きていくのかオレ⁉ 島で稼ぐためのヒント(なのか?)がつまった連載第4回をどうぞ! バックナンバーはこちら。第1回 第2回 第3回
さて、新島にUターンしたは良いけど、仕事がない私。
こんな時、私のフローライフの日々は生きてきます。
知らない土地に行ったら、まずは飲食店のホールでバイト。
地域の皆さんに顔を覚えてもらうには、これが最速の方法な気がしています。
私にとって新島はもちろん地元ですが、子供時代に島にいなかった時期もありますし、10年以上離れていると、なかなか知らない人も多かったりします。
Uターンのタイミングで、ちょうど以前の記事で紹介したサンシャインがオープンしたこともあり、店長とは元々友人だったこともありで、しばらくお世話になることに。
移住定住窓口をしていると、空き家の次に多いのが仕事の相談ですが、個人的には、
「圧倒的にこれをしたい!!!もしくは安定したい!!!」
ということでなければ、島の仕事は1つに絞らなくてもいいのかなと思っていまして、2つから3つの副業をおすすめしています。
私の場合は、Uターン後すぐは、居酒屋、部活指導、単発の各種バイト、都内での演奏活動を掛け持ちしていました。
そのうち、演奏活動は日々のスタジオ練習というのが流石に参加できなくなってきてしまい、これでは仕事としては質が落ちると思い切り離しました。無念。。
居酒屋は、イチ従業員のつもりで気楽に働いていたのですが、気づいたら支店を1軒任されていまして、自分の給料は自分で稼ぐことに。
店を経営といっても、何もスキルがないので、とりあえずハイシーズンだったこともあり、生ビールと特製カレーのみのメニュー構成でどうにかなるのではないかとトライ!
せっかくなので、華麗(カレー)なる、一日の営業成績をお見せしましょう。
厨房にフライヤーがあったので、フライドポテトくらいなら私でもいけるかも!
とメニューに追加してみた!
でも、もう少し稼ぎたい。。。。
アイスコーヒーなら、いつも飲んでるから私でもいけるかも!
と追加してみた!
この頃から、「コーヒーみたいな泥水」というパワーワードで逆に有名になっていく私のコーヒー。。。
そんな感じで、トライした個人のお店の売り上げが大体、日々5000円前後、そこに居酒屋でのバイト代と、部活指導の仕事の合計が私の当時の収入。
支出は実家への献上金、生活費、芸能活動時代に使っていた楽器と衣装のローン返済、ガソリン代、電話代、などで、お給料から差し引くと、
なんということでしょう!
毎月マイナス80000円くらいになります。
ニイジマジック!!!!
支店営業は、勇気あるトライでしたが、さすがにこれでは装備を整える資金がそもそもたまらない。と思いまして、この辺りから何足かの草鞋を履きながら、島での仕事のあり方を真剣に考えるようになりました。
また、飲食業に関われたことで、島の情報や人間関係、コミュニティは少しずつ把握できてきて、さらには今まで意識したこともなかった観光事業のことも見えてきていたので、どうやら島では観光事業に余白がありそうだ。という結論に達しました。
島で仕事をするなら観光事業、飲食事業には関わりたいなーと思う一方で、唯一の太鼓というスキルを活かせる部活指導は、辞めたくありません。そのためには自分で時間をコントロールできる仕事を作るしかないのです。
そしてすっかり忘れていましたが、飲食事業はそもそもスキルがないので、工夫が必要です。
こんなことなら、浅草の家を引き払わずに二拠点生活をしていた方がよかったのか?
いやいや、それだと結局中途半端になってしまう。
なにも自分で仕事を作らなくても、バイトを掛け持ちしていれば、なんとか生きていけるのではないか?
いやいや、それだと結局満足できない自分もいる。
そしてそんな時は、いろんな人に相談しまくりつつの居酒屋で情報収集です!
そこで、こんな噂を聞きました。
「今度、商工会で起業セミナー的な企画があるらしいよ。」
ありがとう!村人A!
なるほど!新島商工会に行ってみよう!
それは新しい扉、新しい靴、新しい道
※全部妄想です
意気揚々と商工会の扉を開けたところに、それは貼ってありました。
それです!これです!解決できちゃう!
私の仕事を作る合宿!
人生はゲームだ!主人公はオレだ!
続く